容疑者 室井慎次
昨日は映画「容疑者 室井慎次」を観に行きました。
日本冒険小説協会公認酒場・深夜+1の深プラ奴隷、ゆーすけさんがご出演。そして元・深プラ奴隷の佐藤さんが助監督ということで。
「容疑者 室井慎次」は「踊る大捜査線」のキャラクターが登場するサイドストーリーみたいな作品とか。「踊る大捜査線」シリーズは未見です。とても評判がいいのは知っているのですが。だから、サイドストーリーの本作が楽しめるかどうか、それがちょっと観に行くのをためらっていた理由でもあります。
劇中、ゆーすけさんは新宿の警察署の刑事役。長髪、ヒゲもじゃ、茶色の帽子を目深にかぶり、青い上着に黄色のシャツ姿。いつもは目も見えないほど帽子を目深にかぶっているのですが、キメのシーンだけ目が見えて、印象的でした。
佐藤さんは助監督と聞いていたのですが、エンドタイトルのクレジットによると監督補で、監督助より上のポジション、チーフ助監督みたいでした。
(ゆーすけさんによると、監督補というのはチーフ助監督とはちょっと違うポジションみたいです。映画の現場についてはまったく知識がないなぁ。)
皆さんご活躍でとてもうれしかったです。これからも皆さん活躍されるととてもうれしいです。
さて、映画は。
(以下ネタばれゾーンにつき)
新宿で起きた殺人事件、容疑者は交番に勤める巡査。取調べの最中に巡査は逃げ出し、大捕り物のあげく、車にはねられて死んでしまう、と。その事件に関して、警察官僚トップ達の思惑が動き、捜査を止めさせ、うやむやのうちに事件を終わらせようという圧力と、捜査を続けさせようという圧力がかかる。室井慎次はその二つの圧力は無視して、捜査を続けるのだけど。ある日突然彼は逮捕される。その取調べの最中、容疑者に対する暴力があり、その責任は室井にあるという事で。室井の嫌疑は晴れるのか、そして、事件の真相は…、というお話。
う~ん、不思議な雰囲気の映画でした。それはオリジナルの「踊る大捜査線」シリーズからの継承かは判らないのですが。
どう見ても教会にしか見えない新宿の警察署。独特の存在感を漂わさせているロケーション、独特の存在感を存分に漂わせている男優・女優さんたち。
刑事物、という事で、事件の捜査、真実への肉薄がメインストーリーかと思いきや、それはちょっと脇に置かれていて、室井慎次の心の道程がメインのような感じでした。事件の真実は、周りの刑事がいつの間にか集めてきている、という感じでした。
田中麗奈さん、室井側につく駆け出し弁護士の役。独特の雰囲気です。演技が上手いか下手か…、多分下手なのでしょうが、その雰囲気-たぶん田中麗奈がもともと持っていて、監督が引き出したものでしょうか-が独特でした。
いちばん印象に残ったのは、犯人の少女でした。取調べの最中もずっとかわいくて。
二股をかけ、それを非難されて、どちらを選ぶのか面倒になって殺人をそそのかす。
彼女、うわべはかわいいけど、内心は、というタイプじゃない。たぶん、彼女は心の底までかわいい女の子。彼女の中では二股かけたり殺人をそそのかすのと、かわいいのと、まったく矛盾してない。二股かける、自分のせいで人が死ぬ、それでも心がまったくとがめないから、最後までかわいくしてられる。
いや、そういうタイプの人間が最近増えているような気がするんです。
しろはたの本田透さんが喝破した、
愛ってさ…(´w`) お互いに、相手に尽くして相手の幸せを願うことだと思うんだよね…(´w`)
でも、今の三次元の地獄みたいな状況を見てるとさ…恋愛って、「自分の快楽のためだけに」やるものになってたんだよね…バブル以後はもうずっとね…(´w`)
自分のために他人を利用する、それが人間恋愛。(´w`)
そういうスタイルが完全に身についてナチュラルなんですよね。
最後までニコニコしてかわいい彼女の姿、ぞっとしましたし、同時にかわいくて惚れそうでした…。
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