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2005/09/05

ウエノポエトリカンジャム

全ての言葉は語られる事において平等である。

-誰の言葉かって?俺の言葉だよ。(某アニメのマネ)

昨日はウエノポエトリカンジャム3に行ってきました。
三上寛さんがご出演、三上寛ファンクラブ仲間の敬敬さんが運営スタッフということで。
ウエノポエトリカンジャムとはポエトリーリーディングのイベントだそうです。出演者は80組近くの大イベントみたい。
ウエノポエトリカンジャムの公式サイトはhttp://www.upj.jp/root.htmlです。
開演は12時。家を出るのが遅くなったけど、何とか12時ちょっと過ぎくらいに会場の上野水上音楽堂に着きました。

上野水上音楽堂、不忍池のほとりにある野外音楽堂です。三上寛さんご出演のイベントとかで何回か水上音楽堂は訪れているのですが、好きな場所です。ぐるっと掘割に囲まれた建物、ステージの前にも池があって。アーチ型の舞台。客席は分厚い木のベンチ、お客さんが少ない時は隅っこで寝っ転がれますね。野外音楽堂ですが屋根はあって、小雨くらいなら平気です。
で、音の響きがすごくいいんです。アーチ型で奥にすぼまった舞台とか、舞台上や舞台脇のスピーカセットの上にある分厚いすりガラスでできた反射板とか、客席奥の内側に湾曲した反射板?とか、いろいろ工夫されているようです。

ウエノポエトリカンジャムは今回で3回目、4年ぶりの開催になるとか。
出演者ひとりあたり5分くらい舞台に上がって、ポエトリーリーディングを披露するスタイル。開始の合図は出囃子に刀を抜くような“シャキーン”という擬音が入り、終了の合図は鶏の“コケコッコー”という声でした。
ウエノポエトリカンジャムでは言葉にこだわり、音楽、楽器類は使わないというのがルールのようです。

ポエトリーリーディング。詩の朗読会というのは何回か拝見した事があります。昭和精吾さんの寺山修司の詩の朗読とかは絶品であります。
しかし、一般的に、ポエトリーリーディングなる物はちょっと苦手。やっぱりちょっとこっぱずかしいという感覚があって。メロディーにのせられてない生の“詩”の語られるのを聴くのはちょっと苦手です。
“朗読”じゃなくて“ポエトリーリーディング”という横文字感覚もそのこっぱずかしさの原因ですが。もちろん“朗読”という手垢にまみれた言葉、つまり、いろんな既存のイメージのくっついた言葉から自由になるために“ポエトリーリーディング”という用語を使うのも理解はできますが。
いや、閑話休題。

演者さん達のスタイルは様々、ポエトリーリーディングという言葉の自由さなのでしょうか。
原稿用紙片手に立ってというオーソドックスなスタイルあれば、身振り手振り交えた人あれば、なぜか分からないけど舞台をグルグル走り回る人あれば、舞台の前の池に飛び込む人あり、というスタイル。

高円寺の無力無善寺の大将・無善法師さんもご出演でした。無善法師さんのいつもの歌のスタイルからすると、ずいぶん大人しい感じがしました。無善法師さんのいつもとは違う顔が見られたような気がします。

青木研治さん。青木研治さんのライブはライブハウスで何回か拝見しています。純粋にポエトリーリーディングの時もあったし、バンドスタイルの時もありました。かっちょいいです。
ふと気がつきましたが、青木さん風のイントネーション、ポエトリーリーディングのイントネーションといえばいいかな、他の出演者でも同じようなスタイルの方がいらっしゃって、ひとつのスタイルなのだろうなと思いました。

大阪で浮浪者に混じって生活しているという出演者の方がいて、風太郎生活の機微を短歌にしたのを朗読されていました。

風月堂のJUNさんがご出演でした。面識はありませんし、直に拝見した事もない方ですが、電脳・風月堂という、かつてのアングラを語る時に欠く事ができない場所、風月堂に関する素晴らしい紹介サイトを運営されています。

サブステージで敬敬さんのミニライブがありました。敬敬さんの歌、大好きです。
敬敬さんのファンがたくさん集まっていました。

ウエノポエトリカンジャム、お昼から始まって午後8時までという長丁場のイベントですが、今回、全部の演者を拝見したのではありません。途中で抜けて出店で買い食いしたり、会場の外をぶらついたり。今回初めて上野下町風俗資料館に行きました。 ずいぶん前から興味のある場所でして、不忍池方面に出かけるたびに行こうとしたのですが、改装中とか、開館時間過ぎてたとかで、なかなか見る機会がありま せんでした。今回やっと、閉館間際の30分でしたが、見ることができました。この話はまた別の機会に。
昼酒は効きすぎるので警戒していたのですが、なんか知らない間にけっこう飲んでました。
たこ焼き、アメ横焼き、アイスキャンデーも食べました。アメ横焼きというのはよく見かける、大判焼きの形をしたお好み焼きの事です。

三上寛さんのご出演は閉会時間間際、トリから2番目でした。
今回、三上さんはウエノポエトリカンジャムのルールに則り、楽器なしで詩の朗読。
高木恭三の詩。高木恭三は津軽弁で詩を書いた詩人。三上さんに影響されて、高木恭三の『まるめろ』という詩集は買ったのですが。でも、津軽弁を知らない私にとっては、意味はもとより、どう読まれるのかさえ想像もつかずにお手上げでした。どういうイントネーションで、どういう口調でとか、さっぱりほんとに想像もつきません。文字は日本語の文字で書かれているのですが…。英語圏の英語しか知らない人が、同じアルファベットを使うほかの言語で書かれた文章を前にした感覚なのでしょうか。だから、今回、三上さんによる朗読が聴けて収穫でした。
三上さんの演目はもうお一方、三上寛さんのお好きな別の方の詩の朗読、そして、三上寛さんご自身の詩の朗読。

そしてトリが福島泰樹さん。吉祥寺のライブハウス・曼荼羅で定期的に“短歌絶叫コンサート”というのをなさっている方。
筋肉少女帯の『エリーゼのために』というアルバムに『スラッシュ禅問答』という曲があるのですが。福島泰樹さんが参加されています。それと同じ語りを生で聴けました。
「二日酔いの無念きわまる僕のため もっと電車よまじめに走れ」とか。
そして、寺山修司の有名なパフォーマンス、『明日のジョー』の力石徹の葬儀で読まれた弔辞の朗読。実際の葬儀で弔辞を読んだのは昭和精吾さんだと記憶していますが。寺山修司がファイティング原田に贈った詩の朗読。これは三上寛さんが曲をつけていらっしゃいますが。ほんとにここまで聴けて、来てよかったと思いました。岸上大作の詩集は手に入れたいと思います。

ちょっと飲みすぎてフラフラだったのと、さすがにくたびれてきたので、福島泰樹さんの舞台が終わって退出。新大久保で人身事故とかで山手線は少し遅れていました。途中、その、事故があった新大久保駅を過ぎて。たぶん、飛び込みで、人死にが出たんでしょうが。でも、その人死にがあったばかりの新大久保駅は、ホームの隅で駅員さんが数人しゃがみこんで何かしている以外はいつもの風景で。

帰宅して、風呂入って、すっかり汗臭くなった服を着替えて…。

夏ばてピーク、慢性睡眠不足の身にはちょっとくたびれたけど、楽しいイベントでした。
もちろん、ちょっとこれはという演者の方もいらっしゃいましたが。
やっぱり詩人という“野放し”な方々の集まりという事で、それもアリ、なのでしょう。
それだけ懐が深いから、印象深い人たちも出演されるのでしょう。
うん、楽しいイベントでした。

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