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2005/07/21

GOTH

GOTH-夜の章&僕の章-(乙一:著 角川文庫)
読了。
前にも書きましたが、本書は単行本では1冊だったものを文庫化にあたり2巻に分冊したもの。どっちが上下巻か解りにくいですが、あとがきを見ると「夜の章」が上巻、「僕の章」が下巻にあたるようです。ただ、掲載順は単行本とは違うみたいですが。

主人公は“僕”という男の子と森野という女の子。ふたりとも暗黒面にこそ真実があると思っている。だから、猟奇殺人事件の話とかが好き。“僕”は何とか周りに合わせて演技する術を身に着け、クラスの同級生ともうまくやっていけている。森野は逆に孤立を怖れず、いつも一人でいる。身につけるものは黒、髪の色も黒、肌は透ける様に白、典型的なGOTH少女になるのかなぁ。ふたりとその身の回りで起きる猟奇事件を描いた短編集です。

読んでみて…。
私は小説を読む時は、キャラクターイレコミ型です。思い入れのあるキャラクターに入れ込んで読むのだけど。別に主役でなくても、頻繁に出てくれば脇役でもそういうキャラクターがいればOKです。んで、残念だけど、本作の主人公“僕”と森野にはあまり入れ込めなかったし、脇役で入れ込める登場人物もいなかったです。だから、ちょっと読むのがきつかったです。

私と主人公のふたりは共通点はあるみたいですが。
クラスでも浮いた存在、ひとりになれる場所を見つけて(私は図書館の書庫ですが)、昼休みはいつもそこにいて。ただ、やっぱり違うなぁと、シンパシーは持てないなぁと思いました。私自身あの頃の私にはシンパシーは持てないですが。

私自身はゴスかどうかは解りません。ゴス系のイベントにもいくつか行った事があるし、ゴス系のミュージシャンで好きな方もいらっしゃいます。ゴスな人、基本的に好きです。ゴスな女の子、ゴススタイルの似合う女の子、愛おしいと思います。

う~ん、ただ、私はゴスだったとしても、ストレートなゴスじゃないと思います。どっか韜晦している部分があるなと。そこらへんは私の筋肉少女帯好きな部分とつながると思うけど。ゴスでも自己陶酔はできず、どこか自分を醒めて、ちょっと韜晦して、自虐的に見る部分があるかと。

そう、暗黒面にこそ人間の真実があるというゴスな人たちの考えはストレートには賛同しません。人は光の部分、闇の部分、両方あってこそ人であり、闇に真実があるようにまた光にも人の真実はあるのではないかと思います。ただ、今の時代、光の部分だけが、綺麗事だけが、世間一般では慮られて。それがこの世を狂わしている大きな原因のひとつじゃないかと思っています。だから、この、光の方にバランスが狂った世間一般の世の中、だから私は闇に惹かれるのだと思います。が、闇だけじゃ嫌です。

本作ではほかの乙一の作品を読んだときに感じられる「切なさ」があまり感じられませんでした。そこらへんもちょっとと感じられた部分かなぁ。

う~ん…。

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