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2005/05/16

奴婢訓

昨日は演劇実験室◎万有引力の『奴婢訓』を観に行ってきました。

会場は北千住のシアター1010(センジュ)。最近オープンした新しい劇場のようです。丸井の入っているビルの11階にあります。千住にあるから1010、そして、丸井(OIOI)をひっくり返して1010でもありますね。
座席数701席とかで、広い劇場です。客席は1階席とバルコニーのような2階席が少し。あと、最近劇場で気になるのが喫煙コーナーですが。天王洲のアートスフィアは劇場が入っている天王洲アイルそのものが全館禁煙で、煙草を吸うためには外出チケットを貰っていったん建物の外に出ないといけません。ずいぶん面倒だったのですが。シアター1010は喫煙コーナーではなくて喫煙室があるスタイル。ありがたかったです。

万有の奴婢訓は一昨年の年末、新国立劇場での公演を拝見しています。根本豊氏の退団前、最後の公演でした。今回は根本氏のいない奴婢訓。また、万有の再演を拝見するのも初めての経験になると思います。

『奴婢訓』。主のいないお屋敷。主の不在に奴婢たちが交代で主をつとめる。それを軸にした寸劇集と言えばいいのかなぁ。ストーリー的な展開はほとんどなし、その、寸劇を積み重ねるスタイル。私はレビューの一種だと思っています。
ここが寺山演劇の特徴的なところらしいです。以前、萩原朔美さんの講演会で、寺山演劇の特徴として、登場人物同士の葛藤による物語の展開がないというようなことを伺いました(私の理解が違いましたらごめんなさい)。『奴婢訓』はその典型的なスタイルかと思います。

今回の『奴婢訓』は、新国立劇場での初見より楽しめたと思います。たぶん、2度目という部分が大きかったような気がします。初見では目の前で繰り広げられる舞台を追っていくのが精一杯だったけど、2度目という事で、そこらへんは余裕を持って舞台を見ることができたせいかと。やっぱり懐具合と時間に余裕があるなら、お芝居は同じのを2回以上観るのが理想だとつくづく思いました。

万有名物の燐寸踊り、好きです。暗闇の中、俳優さん達が次々と燐寸を擦ります、その炎に一瞬浮かび上がる役者さんの姿、次の瞬間、火が消えて、その姿もまた闇に溶けて。炎がいっこだけと思ったら、次の瞬間あちこちで炎が上がって。また次の瞬間、闇に戻って。そして漂ってくる硫黄の匂いも好きです。

そして小竹教授の快楽機械たちも素敵でした。機械仕掛け、しっかり動くんですよね。凄いと思いました。
そして役者さん達の鍛え抜かれた体技。快楽機械もそういう役者さんの体技を前提としている、鍛え抜かれた体の持ち主ではないと扱えないというのもあって。

今回の『奴婢訓』公演は福岡でもあるそうです。
故郷時代の私、天井棧敷のお芝居を観たい観たいと思いながら、寺山修司の訃報に接して愕然とした私としては、地方公演をやってくれるのがとても嬉しいです。
いや、バイト代ためて上京して、天井棧敷のお芝居を見るんだったなぁと今でも後悔していますが…。やろうと思えばそうできたはずだし。
しかし、天井棧敷のお芝居とか、生の寺山修司に触れられなかったこと、その、寺山修司の不在がまた、今の私のテラヤマ物への憧れになっているのかもしれません。

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