イメージフォーラムフェスティバル Fプログラム
土曜日はイメージフォームフェスティバルのFプログラムを見てきました。4回券の最後の一片でした。
ドイツの映像作品でした。ドイツからお見えになったキュレーターのヨッヘン・コルデヴァイ氏の解説付きです。
上映作品は
ジャスト・イン・タイム(キルステン・ヴィンター/35ミリ/9分/1999)
日は進むほどにゆっくりと(トーマス・バーテルス/35ミリ/14分/2001)
どこかで(エクベアト・ミッテルシュテット/ビデオ/6分/1999)
さまよい歩き(ティモシー・インゲン=ハウス/ビデオ/9分/2001)
in(フィリップ・ヒルシュ/ビデオ/24分/2000)
フルムーン(カーステン・アッシュマン/ビデオ/3分/1998)
あたかも(クリスチャン・マイヤー/35ミリ/12分/2000)
の7本。ただし、フィルム作品でも全てビデオ版での上映でした。
ジャスト・イン・タイム
ニューヨークを初めて訪れた印象の作品、のようです。摩天楼とネオンサイン、ノイジーなイメージの交錯のあと、ふと広がる森と線路の静かなイメージ。
私、ヴィム・ヴェンダースの「パリ・テキサス」という映画が大好きなのですが。DVDも持ってます。ヴェンダースの描く、いかにもアメリカっていう風景が好きです。砂漠、高架のハイウェイ、ドライブイン。たぶん、ドイツからアメリカにやってきたヴェンダースだからこそ気付いたアメリカの風景なのでしょう。そこに暮らす人たちは気付かない風景。それを本作にも感じました。
日は進むほどゆっくりと
インドの風景です。呪術関係なのかな、色の付いた粉で地べたに幾何学模様を描く人の姿、看板描き、路上の写真屋さん。前半は「絵を作る人」の姿、そして、後半はバスとか遊園地の乗り物とかの「動く人」の姿を描いています。
どこかで
山手線の電車の中の風景だそうです。カメラの視線はゆっくりと車内を回転していきます。もちろん、風景をただ撮ったような画像じゃなくて、モノクロ風に加工されていたり、人は動かないのに窓の外の風景だけは動いていたり。
私、こういう作品をただ、あるがままに観ていますが、でも、ふと、どうして撮ったのだろうと思うと、大変だったんじゃないかなと思います。普通の走ってる車内で撮ったんじゃなくて、JRと交渉して車両基地に停車中の車内とかで、人を集めて撮ったりした部分もあるんじゃないかと。
クレジットが面白かったです。ドーナツ型にぐるぐる回る「撮影」とか「音楽」とかのテロップ(もちろんドイツ語?ですが)、そして、その中心を貫くようにしたから上絵動いていく人名のテロップ、それがタイミングよく重なって「音楽」誰それの表示になります。映画のないようにもあってますし、いいアイディアです。
さまよい歩き
実写とCGの組み合わせ。
作者自身でしょうか。画面の中で所狭しとはっちゃけまくっている様子が愉快でした。
in
実写とCG。水含む森の中、倒れている女性の姿、実写。そしてCGアニメーション。どうやら、女性はふたりの子供を妊娠しているらしいけど、どういう理由だか、どちらかの子供を諦めなければいけないみたい。その、どちらの子供を諦めるか思い悩んでいる女性の心象イメージがCGアニメパートみたいです。
肉のトンネルに、奇妙な骨と肉の生き物が飛び跳ねるシーン、私はヴィデオゲームのトゥーム・レイダーとか、アリス・イン・ナイトメアを思い出しました。
フルムーン
解説でヒッピーのイメージとありました。そう、そういうイメージです。ミュージッククリップに近いつくりなのですが。ひまわりとか、刺青とか。
あたかも
ある男女のデート風景。スタジオ撮りに背景合成。ポップな感じの作品でした。ふたりが乗る列車が「きかんしゃトーマス」だったりして。
これで4回券使いきり。もっと見たかったような気もします。
来年は久しぶりにフリーパス券で全プログラム制覇を目指しましょうか。
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